骨癒合を促すための最新リハビリ戦略｜微弱電流・LIPUSとスポーツ現場での活用｜田中接骨院

骨癒合を早めたい方へ。微弱電流・LIPUS・栄養管理・スポーツリハビリを総合的に解説。春日部の田中接骨院が科学的サポート。

こんにちは。田中接骨院代表田中です。

本日も出ました。大谷翔平選手3試合連続２０号ホームラン！！！

けがの回復も順調なのでしょうかね。

さて、今回は。骨折に関するお話。

骨折後の回復において、ただ“時間が経てば治る”と考えてはいけません。
現代の接骨・整形リハビリテーションでは、骨癒合（こつゆごう）を科学的に促進するための介入が主流となってきています。
特にスポーツ選手や早期復帰を目指す方にとって、最新の物理療法や栄養管理、リハビリテーションは極めて重要です。
本記事では、骨癒合の基本から、微弱電流・LIPUS（低出力パルス超音波）などの応用技術、スポーツとの関連性について詳しく解説します。

1. 骨癒合とは？｜その仕組みと経過

骨癒合とは、骨折した部位が元の構造に修復される生体の治癒プロセスを指します。
以下の3段階を経て、完全な骨構造が再建されます：
① 炎症期：骨折直後から数日間、出血と炎症反応が起こります。
② 仮骨形成期：2〜3週間かけて軟骨・繊維組織が増殖し仮骨となります。
③ リモデリング期：数ヶ月〜1年をかけて仮骨が硬い骨に置き換わり、元の形状へ。

この間にどれだけ“適切な刺激”を与えるかが、癒合の質とスピードに直結します。

2. 骨癒合を妨げる要因

以下の条件は癒合を遅延させる主な要因です：
・喫煙（血流不良による酸素供給不足）
・糖尿病や骨粗鬆症などの基礎疾患
・過度な安静または逆に過度な早期運動
・不適切な固定
・NSAIDsの長期使用（初期炎症を抑え過ぎる）

3. リハビリでの骨癒合促進｜物理療法の有効性

骨折後のリハビリでは、適切な時期に適度な“刺激”を加えることが癒合を加速します。
以下は実績のある方法です：

【1】LIPUS（低出力パルス超音波療法）
・1日20分程度、1MHz周波で微細振動を骨折部に照射。
・血流促進・骨形成細胞活性化・骨伝達刺激を強める。
・特に難治性骨折や疲労骨折に対して効果。

【2】微弱電流療法（MENS, Microcurrent Electrical Neuromuscular Stimulation）
・50〜500μA程度の非常に小さな電流を通電。
・細胞レベルでのATP産生を促進し、組織修復が進む。
・炎症抑制・浮腫軽減・疼痛緩和にも効果あり。
・スポーツ選手に多用され、1回15〜20分、連日使用。

4. スポーツ選手と骨折｜現場での復帰戦略

競技レベルの高いスポーツ選手にとって、骨折は大きな障害です。
しかし、適切な固定と並行して以下のアプローチが復帰を早めます：

・LIPUSや微弱電流による骨癒合促進
・初期は荷重なしの関節可動域訓練（ROM）
・筋力低下を防ぐアイソメトリックトレーニング
・荷重許可後はバランス訓練や動的運動へ段階的移行
・競技復帰の前にはジャンプ、切り返し、加速など競技特性を踏まえた最終調整